ハワイ皆既日食‐セレモニー・パフォーマンス ‐1991年7月11日‐
   Ceremony Performance of 21st Century Last Equips in Hawaii

                              
   1991年7月11日は、皆既日食、21世紀最大のコロナが観測されるためその天体ショーを観んと世界中からの人々が、ハワイ・ビッグアイランドへと向かっていた。日本からは日活のディレクター の発案により、皆既日食に合わせたパフォーマーたちとそのスタッフとフアンが、続々とハワイ・ビッグアイランド、キラウエア火山の頂上、国立公園へ集い来たり、約2週間の寝起きを共にした。
-------宇宙大自然への畏敬を持って行う儀式、セレモニー・パフォーマンスは皆既日食を迎える前日に行われた。その舞台となったのは、たびたび爆発を繰り返している二つの大きな火山溝の間に盛り上がった数キロに及ぶ小高い溶岩の丘陵、デヴァステーショントレイル(荒廃した道)である。細かく砕けた溶岩、漆黒の丘陵が、実に美しい。
強風が丘陵を吹き渡るその日、遠くから風に乗って響いてくる尺八の音色を始まりに、丘の向こうから一人二人三人と、漆黒の丘陵にパフォーマーの姿が小さく登場し、次第に丘を降りてくる。 尺八:琴古流マーク井上、大鼓:大倉正之助、小鼓:幸信吾、大書:加藤シオー、能楽師:安田登、 ダンス:ホン・シンジャ、ムーヴメント:ジョシュア・ポぺノ。加藤シオーは「地水火風空」と五大の力を大書。この世で体験したことのない壮大なる大自然に溶け込みながらのプロフェッショナル達の、大いなる存在と大自然への畏敬の念を届ける、皆既日食の儀式、いつしか集まった100名に及ぶ観客に不思議な感動を与えていた。この場は噴火し今は跡形もない。