作品集
加藤シオー 作品集 - 内的思考の旅 -
- 画業35年の集大成 / オールカラー 95点 -
限定500部 (36×29cm) / 132ページ / 豪華製本
作品タイトル |
定価 20,000円 (本体 19,048円+税) Muland International & Gallery Shioh 発行
これまでの私の歩みを振り返ってみるとき、アメリカの壮大な大自然との出会いに見出した「美と永遠」。そして、高橋佳子先生(TL人間学提唱者)との出逢いの中に、既に「内的思考の旅」は始まっていたと思えます。 |
「宙」 135×100cm ミックスメディア |
この作品は、1981年~83年のバークレーシンフォニーのポスターのために製作したものです。その頃、ケント永野氏が秀でた指揮者、ベイエリアの輝く星として脚光を浴びバークレーシンフォニーを大事に育てていた頃の、交友の原点となったものであり、私にとっての新たな原点でもあります。青年だった彼の音楽観、哲学観、人生観に、私は新鮮な特別な才能を感じたものです。 |
「種の記憶5」 55×55㎝ ミックスメディア |
深層の大地から 新しい芽吹きが誕生する いと小さき 草々の語らいにも ものいわぬ漆黒の岩石の中にも光る 永遠に変わらぬものの存在 深遠なる創世の記憶 永遠の種の記憶 |
「大地の歌1」 80×80㎝ ミックスメディア |
丘陵の頂上より、能の小鼓のよーぅよーぅというかけ声と
ポーンポーンポーンという透明なやわらかな響き、びょうびょうと鳴る尺八の音、
大鼓のおーお、おーお、カーンカーンとさえざえと鳴り渡るかけ声と音色が風に乗って、
どこまでも渡ってゆく。 私は1メートル大の大筆をしっかりと真一文字に前にかかげ、静かに力強い足取りで丘陵を降りて行った。 広大なる漆黒の丘陵に、8畳大の5枚の真っ白なキャンバスが、間隔をおいて並んでいる。 1枚目のキャンバスに、渾身の力を込めて、大自然よ呼応せよと「地」の文字を滴らせた。 |
「いろは歌5」 80×80㎝ 油彩 |
色は匂えど 散りぬるを 我が世誰そ 常ならむ 有爲の奥山 けふ越えて 浅き夢みし 酔ひもせす
|
「古代の語らい7」 80×80㎝ ミックスメディア |
これまで、ほのかに現れたクロスとしての 神の印という想いを現していました。 そして「x」が、神の封印として古代の日本だけでなく、 いくつかの世界の文明の中で使われて来た不思議に出会い、驚きを感じたものです。 古代からの呼びかけの波動が、 連綿と今も私に届けられていることが 温かく懐かしく感じられるのです。 |
「天地の詞」 16×16㎝ ミックスメディア |
9世紀末 平安時代 詠み人知らず この詠み人知らずの「いろは詞」は、私が18歳頃よりずっと惹かれ続け作品に現してきたことばです。私はこの詞にふれるたびに、なんとも心が温かく懐かしいようなおだやかな心になるのです。 |
「時空の糸9」 70×70㎝ ミックスメディア |
|
「生命の余白に3」 45×50㎝ ミックスメディア |
- 高橋佳子先生「生命の余白に」より抜粋 - 私はこの言葉に出逢ったとき、魂を射ぬかれたような感動を覚えた。 |
「サイレントコーリング8」 32×32㎝ ミックスメディア |
一切を記憶し、一切を見遥かす宇宙の叡智、 そして生きとし生けるもの、ミクロからマクロにいたる あらゆるものから届けられているサイレントコーリング。 その幽けき声に耳を傾け、聴きわける自分に、憧れを抱いて・・・。 |
「イデアの記憶5」 45×55㎝ ミックスメディア |
水中花 水中雲 石中火 土中金 仏教の中にある美しい言葉が私を導く 春には大木に 桜が満開となり 水は雲となり 天高く登り 石は太古より 命の火を燃やし 土には 眠りたる黄金が輝く 森羅万象に秘められた力と美 未知なるイデアを求め ひとつ ひとつが イデアの記憶をひも解いて輝く |
「ジェネシスの風6」 32×32㎝ ミックスメディア |
アラスカ、アンカレッジ。 郊外へ2時間程走ると、巾6.5キロ、奥行き40キロに及ぶマタヌスク氷河が、広大に広がっている。 それは原初の息吹と共に何億年幾万年もの時を刻み、 今も氷解と凍結を繰り返しながらゆるやかにそこに存在している。 数多くある氷河の中で、ここは唯一、観光でも氷河の上を歩くことが出来る場所である。 巨大なぶあつい白く蒼くどこまでも透き通ったアイスの壁、 恐ろしいばかりに底深く透けた氷河のクレバス、氷河の中に生まれた真っ青に透きとおる湖、 そして空の碧との対比はこの世の風景とも思えず、創世記の風が吹き上げてくる。 |
「人間讃歌4」 30×30㎝ ミックスメディア |
私はある時、立体ムービーを見ている様な感覚で、 人間の幾万の様々なムーブメントの影が 動いて行く姿を一瞬のうちに見る体験をしました。 それは、走る姿、歩く姿、腰を降ろしている姿、 思い思いの力強い姿の「瞬間立体図」。 この映像により、×印や、引っかいた無数の線は、 もっと実感と実態をもって私に呼びかけ共鳴してきました。 大いなる存在、大自然の中に生かされる人々の集団、 人の営み、喜怒哀楽、さざめきあう優しさと喜び、 人間が生き挑戦する力強さなどが、歓びをもって生き生きと感じられ 「人間讃歌」の想いが、湧きあがってきました。 |